漢方の薬用キノコ霊芝(れいし)はどのように栽培されるのか?(ポット栽培編)
霊芝にはいろいろな栽培方法があります。
今回はエノキタケを栽培するので良く知られている「ポット栽培」についてお伝えします。
ポット栽培とはどのような栽培方法か?
ポット栽培はポットと呼ばれるプロピレン製(P.P.)のビンの中に養分を含んだおがくずやコーンコブミール(トウモロコシの芯を粉末化したもの)、米ぬかなどを詰めて栽培する方法です。
ちなみにポット内に詰めたおがくずやコーンコブミールなどのことを「培地」と呼びます。
この培地に種菌を植え付けて栽培する方法です。
ポット栽培で栽培されるキノコといえば、スーパーでもおなじみのエノキタケ(えのき)。
エノキタケは畑ではなく、工場内で栽培されます。
栽培のメリットは管理がしやすいこと。
あらかじめ養分が詰まったポットで栽培するため、どのくらいの成長をするのかが分かりますし、温度や湿度の管理なども自動で行われるため省力化でき、コストダウンができます。
しかし良いことばかりではありません。
スーパーで見るエノキタケと天然のエノキタケの姿が違うことをご存じでしょうか?
天然のエノキタケはお馴染みのエノキタケより茶色く傘が大きいのです。
ヌメヌメしていない大きななめこをイメージするといいかもしれません。
天然のエノキタケの写真はこちらをご覧下さい。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%8E%E3%82%AD%E3%82%BF%E3%82%B1
姿があまりにも違う1つの要因に培地の養分が関係しています。
ポット栽培はあらかじめ培地の養分が決まっており、その養分以上は大きくなりません。
エノキタケの場合、工場の限られたスペースで最大限の収穫をしようとします。
そのため生長スピードやサイズなどが計算されて栽培されるので、あのような白く細いキノコとなるのです。
霊芝のポット栽培
霊芝が生長するには多くの養分を必要とします。
原木栽培でも畑の中に埋めるのは、畑の中の養分も吸収して大きくなるためです。
ところがポット栽培の場合、エノキタケ同様に培地の養分は決まっており、原木栽培に比べて傘が小さかったり、厚みがなかったりします。
さすがに霊芝ではエノキタケを栽培しているような小さいポットでは栽培できません。
袋のような培地で栽培をします。
中国産のポット(袋)栽培品の写真があります。
http://www.geocities.jp/kankyo119/reishi-mush.htm
日本ではあまりポット栽培で霊芝を栽培しているとのことは聞きません。
やはりエノキタケと違い、霊芝栽培ではデメリットの方が大きいようですね。
まとめ
霊芝の栽培方法の1つにあるのがポット栽培です。
ポット栽培はエノキタケの栽培でよく見られます。
工場内で温度や湿度を管理しながら、規格品を作るのには適した栽培方法です。
しかし霊芝の場合、ポット内の養分だけは大きく生長しにくいので日本国内で栽培しているのは見かけません。
ポット栽培と原木栽培では、原木栽培の方が霊芝の傘の大きさや厚みなどがあるためです。
そのため霊芝は原木栽培が一般的です。
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