霊芝の寺子屋[れいしのてらこや]

漢方の薬用キノコ霊芝の情報をお伝えするサイトです。

漢方の薬用キノコ霊芝(れいし)はどのように栽培されるのか?(菌糸体培養編)

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以前、台湾に行ったとき台北のドラッグストアをのぞいてみました。

台湾の人にとって霊芝は漢方の薬用キノコという認識があると思ったためです。

日本のドラッグスストアとは違い、予想通り霊芝は大きく展開していました。

中でも目立っていたのが「葡萄王生技股份有限公司(以下、葡萄王)」の霊芝。

http://kenkouen.com/healthfoods/reishi.html

葡萄王の霊芝の特徴は原料となる霊芝が「子実体」ではなく「菌糸体」を培養していること。

今回はその「菌糸体培養」についてお伝えします。

 

「子実体」と「菌糸体」の違いは?

子実体や菌糸体は聞き慣れない言葉ですね。

これはキノコの部位を示すもの。

子実体はキノコで食べる傘と柄の部分を指します。

それに対し菌糸体は根のように拡大していき、キノコを形成していくものです。

 

図で分かりやすく表示されているサイトがありますのでご覧下さい。

http://www.hokto-kinoko.co.jp/kn_en/b/s1.html

 

菌糸体は「栽培」ではなく「培養」

菌糸体は菌類の本体のようなもの。

キノコはこの菌糸体が集まって子実体を作ります。

この菌糸体は「栽培」することができず、大型のタンクの中で「培養」され増やしていくのです。

 

菌糸体の特徴の1つはキノコに多く含まれるβグルカン量が子実体に比べて多いということ。

そのため台湾の霊芝ではβグルカンの総量が霊芝の良し悪しの基準となっています。

 

霊芝ではあまりなじみがないですが、菌糸体培養はシイタケやメシマコブ、冬虫夏草など他の菌類などではよく使われます。

 

まとめ

霊芝の菌糸体部分を培養するために用いられるのが菌糸体培養です。

菌糸体は菌類本体でこれが集まって、キノコとして食べる部分の子実体を形成します。

一般的に霊芝では子実体より菌糸体の方がβグルカンの総量が多いとされており、βグルカンに重きをおく台湾の霊芝では多く使われています。

国産では菌糸体培養の霊芝はあまり見かけません。

 

しかし他の菌類のサプリメントなどではよく使われるものです。

それぞれの特徴を生かした方法があるということですね。