漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」の腸管免疫賦活作用
最近、霊芝(れいし)どのような特許があるのか、見るようにしています。
霊芝の効能で特許が取られているということは、出願したメーカーなどにより霊芝に一定の効果が認められているということです。
今回もそのような霊芝の効果についてお伝えします。
日本メナード化粧品によって証明された霊芝の腸管免疫賦活作用
紹介するのは日本メナード化粧品が取得した霊芝の特許です。
日本メナード化粧品は霊芝の特許を数多く持っており、その特許は化粧品だけでなく、医薬品開発のようなものまで多岐にわたっています。
今回、取り上げるのは霊芝の腸管免疫賦活作用です。
特許の要約には以下のような文面があります。
霊芝の胞子は、優れた腸管免疫賦活作用を示した。詳しくは、霊芝の胞子が、腸管パイエル板に含まれる細胞の増殖作用、腸管パイエル板に含まれるヘルパーT細胞及び/又はB細胞の増殖作用、腸管パイエル板におけるインターフェロンγの産生促進作用を示した。本発明の腸管免疫賦活剤は、安全で優れた腸管免疫賦活作用を有する医薬品、医薬部外品または食品として利用できる。
特許で使用されるのは霊芝の胞子です。
胞子は霊芝の傘の上に乗っかっている茶褐色のものです。
過日、霊芝の畑を見学したときも茶色のものが舞っていましたが、それが霊芝の胞子でした。
特許の文面によると、霊芝の胞子は二重の細胞壁で覆われているそうです。
そのため、胞子の中に含まれる有効成分が体内に吸収されにくいとのこと。
それが最近では細胞壁を破壊する技術や超臨界抽出の技術によって、霊芝の胞子の有効成分が吸収されやすくなったというのです。
技術の進歩ってすごいですね。
腸管免疫賦活作用とは何か?
今回、「賦活」という見慣れない言葉が出てきます。
賦活とは活発化するという意味です。
つまり今回の特許は霊芝の胞子で腸管免疫が活発化するということです。
キーワードは「パイエル板」
パイエル板は小腸の中の「空腸」と「回腸」に存在する免疫器官です。
このパイエル板のすごいところは腸管免疫の司令塔として各免疫細胞に指示を出すこと。
腸内には食品だけでなく、ウイルスや細菌などの病原体なども口や鼻から侵入してきます。
この病原体が腸内から吸収され、体全身を巡らないようにするためにパイエル板があるのです。
パイエル板はT細胞やB細胞に命じて、病原体に合わせて抗体を作ります。
一度作られた抗体はB細胞が記憶しています。
同じ病原体が体内に侵入してきたときに、腸管免疫機能は速やかにそれら病原体だけを効率的に排除していくのです。
なぜ腸管免疫賦活作用が必要なのか?
免疫機能は一説によると20歳をピークにして年を追うごとに低下していきます。
その説によると70歳では20歳の1/10まで免疫機能が下がるそうです。
高齢になると免疫機能が働きにくくなるということですね。
結果、歳を重ねるごとに癌(がん)にもかかりやすくなる可能性が。
霊芝の胞子はこのパイエル板の機能を高め、腸内の免疫機能が向上させます。
つまり高齢になって低下していく免疫機能を活性化させることができるのです。
まとめ
霊芝の胞子には腸管免疫を活性化させる効果があることが分かりました。
人は高齢になればなるほど免疫機能がどんどん低下していきます。
それは癌(がん)をはじめ、体調不良の原因となっていくのです。
そのため霊芝の胞子を摂取することで、意識的に腸管免疫を活性化させることができます。
病気になる前から霊芝を飲み続けることで、年齢とともに免疫機能が衰えていくのを防ぎます。
健康なときこそ、霊芝を飲むようにしたいですね。
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