霊芝の寺子屋[れいしのてらこや]

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漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」の乳癌(がん)治療への効果

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先日、アメリカ国立医学図書館の国立生物工学情報センター(NCBI)が運営するPubMed(パブメド)を見てみました。

PubMed(パブメド)は医療従事者がよく見る医学・生物学分野の学術文献検索サービスのサイトです。

この中に“Spore Powder of Ganoderma lucidum Improves Cancer-Related Fatigue in Breast Cancer Patients Undergoing Endocrine Therapy: A Pilot Clinical Trial.”(霊芝の胞子粉末が内分泌療法を受けている乳がん患者を改善)という論文がありました。

http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/22203880

今回はこのことについてお伝えしていきます。

乳がんにおける内分泌系療法(ホルモン療法)とは?

乳がんの発生には女性ホルモンであるエストロゲンが大きく関わっています。

体内におけるエストロゲンの濃度が高いこと、ホルモン補充療法で外部から女性ホルモンを補充することなどが乳がん発症の原因の1つです。

 

乳がんになったときの治療の1つとして用いられるのが、内分泌系療法(ホルモン療法)。

これは乳がんの増殖を促すエストロゲンが働かないようにすることで、乳がんの増殖を抑えようとする治療法です。

 

投与される薬は抗エストロゲン剤、LH-RHアゴニスト製剤、アロマターゼ阻害剤、プロゲステロン製剤の4種類があり、それぞれに副作用があります。

 

霊芝の胞子粉末で乳がん患者に効果

“Spore Powder of Ganoderma lucidum Improves Cancer-Related Fatigue in Breast Cancer Patients Undergoing Endocrine Therapy: A Pilot Clinical Trial.”(霊芝の胞子粉末が内分泌療法を受けている乳がん患者を改善)という論文では48人の内分泌系療法(ホルモン療法)を受けている乳がん患者を対象に実験を行っています。

 

霊芝の胞子粉末投与グループとされないグループの2つは無作為に選ばれました。

4週間後にその結果を確認したところ、霊芝の胞子粉末を投与されたグループは副作用なしに治療による疲労と生活の質(QOL)について有益な影響を及ぼすことを示唆したとのことです。

 

まとめ

今回の実験で霊芝の胞子粉末で乳がんが治ったというよりは、疲労や生活の質(QOL)が向上したというものでした。

ただし内分泌系療法(ホルモン療法)では副作用が出ますので、そのことを考えると霊芝に一定の評価が出たものであると判断しています。

 

がん闘病は肉体的にもですが、不安などで精神的にも大きな負担が出ます。

霊芝がその闘病において、一助になるのであればうれしいですね。