漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」に抗インフルエンザ薬開発の重要な手掛かり
先日、インターネットを見ていたら「マンネンタケ科のキノコから抗インフルエンザ薬のリード化合物を発見!新たな抗インフルエンザ薬開発への重要な手がかりに」(2015年8月27日)という九州大学のプレスリリースを見つけました。
https://www.kyushu-u.ac.jp/f/6028/2015_08_27.pdf
これによると、霊芝から抗インフルエンザ薬のリード化合物を発見したとのこと。
リード化合物とは新しい医薬品をつくるときの「新薬候補化合物」のことを指します。
新しい医薬品をつくるとき、このリード化合物を見つけることから全てが始まるのです。
今回、霊芝から新薬候補化合物であるリード化合物が発見されたということは本当にすごいことだと思います。
インフルエンザとは?
インフルエンザはご存じのように冬に流行する病気です。
インフルエンザウイルスによって発症すると急激に38℃以上の高熱を発熱し、全身倦怠感、食欲不振などの症状が出ます。
インフルエンザ対策の薬
インフルエンザ予防接種
インフルエンザには予防のための予防接種と治療薬の大きく2つの対策があります。
毎年のようにインフルエンザ予防接種をする方も多いと思いますが、なぜ毎年摂取するのかご存じでしょうか?
人体に備わっている免疫機能は、一度、体内で認識したものは次から異物と判断、抗体をつくって攻撃します。
そのため一度インフルエンザになる免疫機能は抗体をつくり、次にインフルエンザウイルスが体内に入ってくると、抗体を持って攻撃、発症しにくくしてくれるはずです。
ところがインフルエンザウイルスは抗原性を変化させる特徴があります。
そのため、過去になったものと違うインフルエンザの抗原性だと免疫機能が同じウイルスと認識しないのです。
そのため、毎回、予防接種をするという訳なのです。
もっとも『前橋レポート』のように、そもそもインフルエンザの予防接種には効果がないという話もありますが・・・・・・。
インフルエンザの医薬品
インフルエンザ治療薬としては「タミフル」や「リレンザ」などが有名です。
特にタミフルは異常行動との関連性で報道されたので記憶に残っている人も多いのではないでしょうか?
タミフルの場合、症状が出始めてから48時間以内に服用することがポイントです。
発症してから48時間経って服用しても効果がほとんどありません。
ちなみに体調が悪いと感じたときには、既に24時間は経過していると言われています。
しかし、先ほど書きましたようにインフルエンザウイルスは抗原性を変化させる特徴があるため、タミフルが今後もずっと効果があるとは言い切れないのです。
そのような背景があるため、インフルエンザウイルスに効果がある医薬品をつくることは、今後のインフルエンザ対策として意味のあることなのです。
まとめ
霊芝から今後インフルエンザウイルスに効果がある医薬品ができるかもしれません。
少なくともその最初の段階であるリード化合物が霊芝から発見されたということは、霊芝にそれだけの薬効があることの裏付けになるのではないでしょうか?
九州大学のプレスリリースには霊芝の効果効能として「抗がん活性、免疫調節活性、降圧活性、前立腺肥大改善活性、抗糖尿病活性、抗ウイルス活性など多くの薬効を有することが報告されています」と書かれていますので、霊芝の素晴らしさを伝えたいと思っている当ブログとしても非常にうれしいニュースですね。
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