漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」は花粉症に効くのか?
今や春だけでなく秋でも発症する花粉症。
くしゃみや鼻水などが出て本当につらいですよね。
薬で症状を抑える対症療法が一般的ですが、薬を飲み続けることも副作用の関係でちょっと心配ですよね。
今回は花粉症に霊芝(れいし)はどのように役立つのかをお伝えしていきます。
花粉症のメカニズム
花粉症はくしゃみや鼻水などが出るアレルギー症状の病気です。
原因はスギやヒノキに代表される花粉。
これらの花粉が目や鼻から入ってきます。
花粉は異物ですから免疫細胞の1つであるリンパ球が排除するかどうかを判断し、排除のため「IgE抗体」という抗体を作ります。
その後、再び花粉が入ってくるとリンパ球は目や鼻の粘膜にある肥満細胞(別名はマスト細胞)の表面にあるIgE抗体とくっつきます。
その結果、肥満細胞からヒスタミンなどの化学物質が分泌されます。
ヒスタミンはヒスタミン受容体という受け皿と結合することでアレルギー症状を引き起こし、くしゃみや鼻水、涙などで花粉を体外に追い出そうとします。
これが花粉症の簡単なメカニズムです。
ちなみに肥満細胞とは肥満とは関係がなく、見た目が膨らんでいることから命名されました。
まぎらわしいですね。
抗ヒスタミン薬とは?
春先にテレビCMでよく流れている「アレグラFX」や「アレジオン」などは抗ヒスタミン薬です。
抗ヒスタミン薬はヒスタミンがヒスタミン受容体と結合する前にヒスタミン受容体をふさいでヒスタミンと結合させないようにすることでアレルギー症状を防ぎます。
霊芝にはヒスタミンを抑制する働きがあった
花粉症になる原因物質はヒスタミン。
霊芝はこのヒスタミンを抑える働きがありました。
それを証明したのが、常磐植物化学研究所が日本薬学会発行の『Chemical and Pharmaceutical Bulletin』(Vol. 33 (1985) No. 4 P 1367-1374)に掲載された「The Biologically Active Constituents of Ganoderma lucidum (FR.) KARST. Histamine Release-Inhibitory Triterpenes(霊芝中の生理活性物質、ヒスタミン遊離阻害活性トリテルペン)」という論文(ちなみに英語です)。
これによると霊芝のメタノール抽出物は、ラット肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用を有しているとのこと。
霊芝の有効成分であるトリテルペンがラット肥満細胞からのヒスタミンの放出を阻害することを示したと報告しています。
確かに私の周囲でも霊芝を飲んで、花粉症の症状が軽減されたという人が何人かいます。
このようなちゃんとした裏付けがあったのですね。
まとめ
花粉症の原因となるヒスタミン。
抗ヒスタミン薬はヒスタミンとヒスタミン受容体が結合しないようにヒスタミン受容体をふさいでしまうことによりアレルギー症状を引き起こさないようします。
霊芝にはヒスタミンの放出を抑える働きがあるため、花粉症の症状緩和に役立ちます。
花粉症はつらいがお薬はちょっとと思う人にっとっては試してみる価値はありそうですね。
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