霊芝の寺子屋[れいしのてらこや]

漢方の薬用キノコ霊芝の情報をお伝えするサイトです。

漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」とはどんなキノコなのか?

think_160615先日、インターネットのニュースを見ていたら「200種類以上の有効成分も・・・『”霊芝”って何?』過半数」(NewsCafe 2016.05.18 03:00)という見出しが飛び込んできました。

この記事によると霊芝を「知っている」が48.3%、「知らない」が51.7%となっております。

しかし、知っている人の中でも「霊芝の名前くらいは知っている」というレベルだったそうで・・・・・・。

 

霊芝って良いものだよと伝えたい当ブログ「霊芝の寺子屋」からすると誠に残念な結果。

そこであらためて霊芝とはどのようなものなのかを書いていきます。

 

霊芝は漢方の薬用キノコ

霊芝は別名「さるのこしかけ」とか「万年茸」とかで呼ばれているマンネンタケ科マンネンタケ族の一年生のキノコです。

昔から紫芝、黒芝、青芝、白芝、黄芝などの色の種類があるとされていますが、私は見たことがありません。

一般に流通している霊芝は赤芝(せきし)と呼ばれる傘の部分が赤茶色のものです。

 

キノコと言うとシイタケのように柔らかい食感をイメージすると思いますが、霊芝は硬いキノコです。

そのため一般的な食用には用いられず、煎じて抽出したエキスを飲むという薬用キノコとして認知されてきました。

 

霊芝の歴史

飲み継がれてきた歴史は古く約2000年前。

当時はその薬効から不老長寿の薬用キノコとの認識されていました。

 

当時は人工栽培の技術もなかったため、自然に生えている霊芝を手に入れることはかなり難しかったようです。

そのため非常に希少価値が高く、発見されると中国の宮廷に献上されるほど。

 

前漢の皇帝である武帝の時代には霊芝が献上されたエピソードが有名です。

1つは霊芝が献上されたことで犯罪者の刑罰を免除する「大赦令」を出したこと。

もう1つは武帝自らが霊芝の詩(「作芝房之歌」)をつくって祝ったことです。

 

その後も霊芝の希少さから上流階級のみで飲み継がれてきました。

 

霊芝の薬効

さまざまな薬用効果があるとされ、その数は200種類以上とも。

しかし、すべての有効成分の正体は確認されていません。

主な有効成分として有名なのがβ-D-グルカンやガノデリン酸、ヌクレオチドなどです。

霊芝には免疫機能向上や抗がん作用、血液浄化作用、血糖降下作用などが有名です。

 

霊芝を煎じたエキスは苦いのが特長。

その苦味の秘密は霊芝特有の有効成分「ガノデリン酸」。

ガノデリン酸には血液浄化作用や血糖値降下作用、免疫機能向上などが挙げられます。

またその苦さから「苦味」の食品添加物としても登録されているのです。

 

霊芝の安全性

歴史に登場するのは約2000年前の中国です。

その薬効が認められて約1800年前の中国最古の医薬書『神農本草経』にも掲載されています。

 

『神農本草経』は365種類の生薬を「上薬(上品)」「中薬(中品)」「下薬(下品)」の3つに分類。

霊芝は「上薬(上品)」のカテゴリーに入っています。

 

「上薬(上品)」とは効果がしっかりとあるだけでなく、毎日飲み続けても副作用がないもので、他の生薬では高麗人参や田七人参などが該当します。

「中薬(中品)」とは病気になったときに飲む一般的な薬のこと。

「下薬(下品)」とは効果も強いが副作用も強いため、医師の管理下で処方される薬のことです。

 

生薬の歴史は実際に飲んでみて、効果があって副作用が少ないものが残っていきます。

ある意味、約2000年間かけて取った臨床実験の結果。

その歴史の重みからして、安全性においては非常に高いものはあるのが霊芝なのです。

 

まとめ

霊芝は約2000年という長きに渡る歴史の中で、効果と安全性が確認された漢方薬の1つです。

その効果はがんや高血圧、糖尿病、脂質異常症(高脂血症)などの生活習慣病などにも力を発揮します。

もちろん健康維持のためにもお勧めの薬用キノコなのです。