漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」の血圧降下作用(ACE阻害作用)
霊芝と言えば免疫力向上や抗癌(がん)作用が有名です。
それ以外にも霊芝は生活習慣病にも効果があることが分かっています。
特に日本人の約3人1人は高血圧と言われています。
高血圧になると降圧剤を飲んで血圧をコントロールしなければなりません。
しかし降圧剤は飲みたくないという人もいるのではないでしょうか?
そのようなときに役立つのが霊芝です。
高血圧とは?
高血圧発症の原因は塩分過多や脂質過剰な乱れた食生活、運動不足、ストレス、喫煙などさまざまなことが挙げられます。
これらにより血管壁は狭くなり、血流も悪化。
そのため心臓は圧力を上げて血液を送り出し、末端まで血液を届けようとします。
この状態が高血圧です。
高血圧になると血液を全身に送るため心臓に負担が掛かるだけでなく、動脈硬化でもろくなっている血管を破ることもあります。
脳で血管が破れれば、脳内出血やくも膜下出血を引き起こし、溢れ出した血液の圧力で脳細胞を破壊していき、最悪、死に至ります。
これらのことを発症させないためにも血圧を基準値まで下げ、それを維持することが必要になってくるのです。
降圧剤の問題点
高血圧だったとしても心情的には降圧剤は飲みたくないものですね。
その理由は大きく2つあります。
1つは降圧剤の副作用の心配。
もう1つは飲み始めたら一生飲み続けなければならないということ。
降圧剤の働きは血圧を下げることです。
そのためには大きく2つのやり方があります。
1つは狭くなってしまった血管壁を広げて血流を促進することで心臓の負担を減らす方法。
もう1つは圧力を上げて血液を送り出す心臓の働きを弱めてしまう方法です。
特に問題になるのは後者の方です。
心臓の働きを弱めるということは、末端まで血液が届かないということです。
血圧を下げるためとは言え、かなり乱暴な考え方です。
確かに数値は安定しますが、血液が滞ることに対しては何も解決してくれません。
高血圧を改善するためには、原因となっている乱れた食生活や運動不足、ストレス、喫煙などの生活習慣を改善する必要があります。
降圧剤はただ血圧を下げるだけなので、原因には働きかけません。
そのため数値が下がらなくなると降圧剤のmgが増える、もしくは違う種類の降圧剤が出されて飲む数が増えていくことが懸念されます。
高血圧における霊芝の働き
高血圧における霊芝の働きは以前に紹介した「血圧降下・安定作用」が代表的です。
これは降圧剤のようにただ血圧を下げるのではなく、その人にとってちょうどいいところで血圧を安定させるというもの。
霊芝の働きの1つに恒常性(ホメオスタシス)を正常化するというものがあります。
これは自分の体内環境をある一定の範囲に保とうとする働きです。
この働きにより霊芝は血圧が下がり過ぎるのを防ぎます。
この他にあるのが「ACE阻害作用」です。
九州大学が霊芝をアルコール抽出法で抽出したエキスを用いてアンギオテンシン変換酵素(ACE)の阻害剤の特許を取得しています。
ACE阻害剤とは降圧剤の1つ。
もともとはアンギオテンシンⅡという物質が血管を収縮したり、腎臓でのナトリウムや水分の排出を抑えて血液量を増やしたりすることで血圧を上げる働きをしています。
アンギオテンシンⅡはアンギオテンシン変換酵素(ACE)の作用を受けてアンギオテンシンⅠから作られます。
そのためアンギオテンシン変換酵素(ACE)を阻害すれることで、血管は拡大し、血圧が下がります。
霊芝にはこのACE阻害作用があるというのです。
そのため霊芝を飲むことで血圧が上昇することを防ぎます。
まとめ
高血圧はそのまま放置すると健康に悪影響を及ぼします。
霊芝には高血圧を下げる働きがあります。
それとは別に九州大学がアルコール抽出法で霊芝のエキスを抽出した中から、血圧を上げる物資であるアンギオテンシン変換酵素(ACE)を阻害する働きを持っていることを明らかにし、特許を取得しました。
このことにより霊芝が高血圧に効果があるということがさらに裏づけられたといっていいでしょう。
降圧剤を飲むことに躊躇(ちゅうちょ)している人は生活習慣を見直しながら霊芝を飲んでみてはいかがでしょうか?
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