漢方の薬用キノコ「霊芝(れいし)」で肺炎予防
「肺炎」は抗生物質など治る病気というイメージがあるかもしれません。
確かに現役で働いている人だと、肺炎になってこじらせても「亡くなる」というイメージはないでしょう。
ところが65歳以上の高齢者にとってはいまだに恐ろしい病気。
日本人の死因の第3位、10%弱が肺炎によるものなのです。
肺炎の基本的な知識
肺炎は各種感染菌が肺にまで入り込み炎症を起こすことで発症します。
この感染菌には多くの種類があるだけでなく、どこにでも存在するのです。
そのため、日常生活の中で私たちは常に感染の危険にさらされていると言ってもいいかもしれません。
しかし、人がいつも肺炎にかかっている訳ではありません。
人間の体内では免疫力が働き、体内に感染菌が侵入したとしても、その都度排除しているためです。
肺炎に感染してしまうのは、インフルエンザなどから発症する場合や、高齢者で免疫力が低下しているときなどです。
とくに肺炎で亡くなる方の95%が65歳以上だというデータもあり、高齢者にとっては警戒すべき病気なのです。
最大の予防は免疫力を高めておくこと
肺炎は意外に感染しやすい病気です。
免疫力が低下している人にとっては、発症する度に抗生物質が処方され治療したとしても、また次に発症することもあります。
薬は体にも負担がかかりますし、副作用も心配です。
高齢者だと免疫力が低下しているケースも多く、発症すると進行も早いため治療が間に合わず、死に至るという可能性が高まります。
そのため肺炎対策としては、発症してから治すのではなく予防することがポイントです。
そのためには普段から免疫力を上げておくことが一番効果的。
免疫力を上げるポイント
一説によると20歳の免疫力を100とした場合、70歳では1/10の10まで低下するとのこと。
免疫力が低下しているという自覚はほとんどありません。
そのため、加齢と共に知らず知らずのうちに免疫力は低下しています。
加齢と共に低下していく免疫力を常日頃より上げていく工夫としては、まず体を温めることが挙げられます。
免疫力は体温の影響を受け、上がったり、下がったりします。
免疫力は体温が37℃以上の高い状態になると活性化し、35℃台になると不活性になります。
高齢者の免疫力が低下する傾向にある1つの要因はこの平熱です。
体内で熱を作っている最大のものは筋肉。
高齢者になってくるとこの筋力が低下し、熱をうまく作れなくなってきます。
そのため、平熱が成人男性よりも低下することに。
体温が1℃低下すると免疫力は30%低下します。
つまり何もしないと、加齢とともに平熱が下がり、それに伴って免疫力も低下してしまうのです。
そのため意識して平熱を36℃台後半まで上げることが大切です。
ポイントは大きく3つあります。
1.筋肉量を維持、できれば増やす
人体最大の筋肉量は太ももです。
そのため、ウォーキングやサイクリングなど下半身の筋力を重点的に使うトレーニングが大切です。
しかし、足腰が悪く、激しい運動はできないという場合でも家の中を意識的に歩いてみるなどでも筋力の維持には役立ちます。
まずは筋力を今以上に落とさないこと、できれば増加させて、熱を作り出せる体づくりをしていきましょう。
2.冷たい飲み物を控える
平熱が低下する原因の1つに冷えがあります。
指先や足先が冷えるというだけでなく、体全体が知らず知らずのうちに冷えて低体温化しているということも。
冷えはさまざまな原因によってなりますが、誰もができることは冷たいものを控えるということ。
これからの時期、暑さで氷の入った飲み物や、キンキンに冷えた飲み物を飲む機会が多くなってきます。
冷たい飲み物は体全体を冷やしていきます。
とくに多く摂り過ぎると慢性的に平熱が下がる元となるのです。
そのため、飲み物は氷抜きにしたり、常温の飲み物にしたりするだけでなく、できれば温かい飲み物を意識して飲むようにして体を冷やさないようにしましょう。
3.血行をよくする
体が温かいのは、温かい血液が全身を巡っているからです。
温かい血液を全身に巡らせるためには、血行をよくすることがポイント。
そのためには、38~40℃くらいのぬるま湯で、20~30分間の半身浴で体を温めたり、太ももを湯たんぽで温めたりするのが効果的です。
霊芝(れいし)で免疫力を上げる
体全体の免疫力を上げるためには、漢方の薬用キノコである霊芝(れいし)を使用することも効果的です。
霊芝とは和名をマンネンタケと言います。
古来、霊芝はめったに見つからない貴重なキノコとして珍重されてきました。
傘は全体的に硬く、発芽しにくいため、天然で自生しているものは大変な貴重と言えます。
古代中国や日本の医学書にもその名を見ることができ、中国の漢方では「上薬(上品)」に分類されています。
上薬(上品)とは、「ずっと飲み続けても副作用が出ない、穏やかに健康を維持する薬」ということ。
霊芝の特長の1つは副作用がないということ。
以前は天然に自生しているものしかありませんでしたので、霊芝はとても高価なものでした。
ところが1970年代に日本や中国で人工栽培に成功し、手に入れやすい存在になりました。(初の人工栽培については諸説あります)
霊芝の有効成分は大きく分けて「βグルカン」「ガノデリン酸」「豊富なミネラル類」の3つです。
とくにβグルカンはもっとも有名な有効成分で、がんに効果があると言われている成分でもあります。
霊芝は免疫力を上げる働きを持っているため、日頃から飲み続けることが大切です。
ただし、霊芝を飲んでいれば大丈夫と言う訳ではありません。
霊芝の有効成分が効率よく吸収され、全身を巡るためには平熱が上がっていることが大切になってきます。
平熱が上がることで、臓器の働きもよくなるため、腸内の働きもアップします。
加えて血行がよくなることで、有効成分が全身を巡りやすくなり、免疫力が上がりやすくなるのです。
霊芝を飲むことと体を温めることはセットにして、実行するようにするとより体感を得られると思います。
とくに高齢者の人はお勧めです。
肺炎球菌ワクチンを接種する
肺炎球菌ワクチン接種についてはテレビCMでもよく流れています。
肺炎球菌とは肺炎になる感染菌の中の1つ。
一番、肺炎になりやすい細菌でもあります。
高齢者は肺炎球菌ワクチンの接種をすることも予防策の1つになります。
ところがこのワクチンは肺炎球菌による肺炎にしか効果がありません。
先ほど書きましたように感染菌には多くの種類があります。
そのためワクチンを接種したとしても他の感染菌による感染を防ぐことはできません。
これが肺炎球菌ワクチン接種の課題です。
それでも一番、肺炎になりやすい感染菌ですので、接種しておくことをお勧めします。
まとめ
肺炎は誰もがかかる病気です。
しかし、命に影響が出るのは65歳以上の高齢者です。
その理由は免疫力の低下にあります。
加齢とともに免疫力は低下します。
肺炎にならないためには日頃から免疫力を上げることがポイントです。
そのためには体を温め、平熱を36℃台後半まで上げるようにしましょう。
また霊芝を併用するとより効果が期待できます。
他にも肺炎球菌ワクチンの接種も効果的です。
ぜひ免疫力を上げて肺炎にならない体作りをしていきましょう。
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